撮影監督・仙元誠三の映画人生を描いた回想録が出版

2020年3月に川西町内で亡くなられた撮影監督・仙元誠三さんの回想録『キャメラを抱いて走れ!撮影監督仙元誠三』(国書刊行会)がこのほど発刊され、ご夫人の仙元温香さんから町立図書館にご寄贈いただきました。

 

仙元誠三さんは、松竹京都撮影所の撮影助手を皮切りに、1969年大島渚監督の『新宿泥棒日記』で撮影監督として独り立ちし、以降、ATG制作の『キャロル』といったドキュメンタリーから『最も危険な遊戯』をはじめとしたアクション映画における躍動感あふれる画面で多くの観客を魅了しました。

 

松田優作、薬師丸ひろ子といった個性の強いスター俳優に慕われ、大島渚、村川透、工藤栄一といった第一線の監督たちに重用され、角川春樹と渡り合うなど、日本映画のひとつの歴史が描かれています。

 

晩年は川西町に移住され、自然豊かな地に奥さんと二人暮らしをされていました。2020年4月にプラザの座楽で、ご自身によるトークイベント「野獣のようなキャメラマンと呼ばれて」と題し、映画人生を振り返っていただく予定でしたが、3月1日81歳で亡くなられました。

改めてご冥福をお祈り申し上げます。



幻となったトークイベントチラシ