12月14日(日)、朗読倶楽部「星座」朗読劇公演『ロミオとジュリエット』を開催しました。来場いただいたみなさま、誠にありがとうございました。

 今回は劇場の客席側が舞台というプラザ初の試み。来場者のみなさまにはステージ上に設置された特設の座席から観劇いただきました。そもそもプラザの劇場はプロセニアム型。この舞台の仕様は、劇場客席とステージが向かい合い、ステージと客席を明確に分けることで舞台転換、出演者の出ハケ、また舞台照明の効果も発揮します。音響は劇場座席の後方までしっかりと届くように設計され、スピーカーも適切な場所に設置しております。このプロセニアム型の劇場は、額縁におさめた世界を味わってもらうために今日まで発展してきた歴史があるのです。
 しかし、それを真逆に使った今回。演出家の野々下孝さんは、舞台となる劇場客席の傾斜を利用し、「ロミオとジュリエット」の世界観を演出。出演者は、それぞれの役の課題に加え、登場の仕方、演じる位置、声の届き方、移動の仕方など例年以上に試行錯誤し、それは本番直前まで続きました。 今回このような形式で公演をするうえで、舞台技術スタッフの活躍なしでは公演が実現できませんでした。舞台になる場所は劇場客席側。音響が来場者の耳にいかに心地よく伝わるのか、ステージ上の特設の座席をどうすれば見やすいのか、照明効果をどうすれば作品の世界観に合い、お客様に届けることができるのか、最後の最後まで専門的な目線で考え抜いていただいたからこそ、上演することができたのです。
 今回の公演は、プラザ劇場の可能性を探り、実行した機会にもなったかと思います。みなさま誠にありがとうございました。